重量級設備を持つが、稼働は季節・限定——「持っている」と「使える」は別
ラ・ヴィ湯沢は越後湯沢駅から徒歩10分、210戸の大規模棟で、展望温泉大浴場(10階)・室内温水プール・露天風呂・サウナ・スポーツルームと、パンフレット上は湯沢圏でも上位の共用設備をそろえています。ただし実際の稼働を見ると、室内温水プールはGW・夏休みのみ、露天風呂はGW・夏休み・年末年始のみの季節営業、サウナは金・土のみで現在は休止中です。年間を通じて確実に使えるのは展望温泉大浴場が中心で、「設備が多い=いつでも使える」ではありません。冬のスキー利用が主目的なら実用上の満足度は高い一方、通年の保養目的で設備稼働を期待すると差を感じる棟です。
積立49円/㎡——重量設備に対して薄い積立
費用面で注視すべきは修繕積立金です。売出住戸の実額から算出すると約49円/㎡・月で、国交省が示す大規模マンションの目安(190〜325円/㎡)を大きく下回ります。マンションマーケット掲載の棟平均も同じく49円/㎡で、これは住戸単位の特殊事情ではなく棟全体の水準です。温泉・プール・露天風呂という更新費のかさむ設備を210戸で支える構造に対して、積立の厚みが伴っていない可能性があります。前回の大規模修繕は2011年11月で、次の大規模修繕期に向けた積立残高と長期修繕計画は、出た住戸ごとに重要事項調査報告書で必ず確認すべき点です。
相場サイトで坪10万〜30万円——3倍の開き
売出2件の坪単価は約29万〜30万円。一方で相場指数はマンションマーケットが坪10万円、マンションレビューが坪27万円と、同じ棟で約3倍の開きがあります。売出はマンションマーケット指数を大きく上回り、マンションレビュー指数に近い位置にあります。これは汎用の相場指数がリゾートマンションで機能しにくいことの典型例で、価格の妥当性を1つの指数だけで測ると判断を誤ります。オール電化で冬季暖房が電気式に依存する点、冷房エアコンが故障・撤去されている住戸がある点も含め、価格の安さは設備・維持条件とセットで読む必要があります。
