総戸数35戸——「少人数で温泉を支える」構造のリスクと快適さ
ロイヤルアーク下田は、外浦海水浴場と下田港の間の日和山に建つ総戸数35戸・1990年5月築の小規模リゾートマンションです。サウナ付温泉大浴場を持ちますが、給湯は朝・夜の時間制で、給湯時間外は温泉のみの温度になる運用です。35戸で温泉設備を維持する構造のため、1戸あたりの負担は大規模棟より重くなりやすく、実例住戸(2LDK63.99㎡・550万円)の月額は管理費29,800円+修繕積立金9,360円に水道基本料2,400円・温泉代1,650円が別建てで載り、保有コスト率は年8.5%です。修繕積立金は約146円/㎡と国交省目安(大規模190〜325円/㎡)を下回っており、小規模棟でこの水準が足りるかは長期修繕計画での確認が必須です。
売出は坪28〜32万円、指数は坪37〜51万円
2026年7月時点の売出は2件(550万円・860万円)で、坪単価は28.4万〜31.9万円。マンションマーケットの参考坪単価37万〜51万円を2件とも下回ります。同指数は3年前比+6万円/㎡と強い上昇を示していますが、35戸の棟では取引サンプルが少なく、指数が数件の高値取引に引っ張られている可能性を疑うべき局面です。この棟については指数より実売出・成約事例を基準に置くほうが安全で、売出2件は総戸数比5.7%と比率としてはやや高めに出ています。
編集部の診断
判定は「要観察」です。理由は(1)相場指数と実売出の乖離が大きく指数の信頼度が測りにくいこと、(2)積立146円/㎡×35戸の小規模構造で修繕資金の余力確認が欠かせないことです。検討時は、①積立残高と大規模修繕の実施履歴(今回の調査では確認できませんでした)、②温泉の給湯時間が自分の利用スタイルに合うか、③管理費等+温泉代・水道を合算した実質月額(実例で約43,200円)の3点の確認をすすめます。伊豆急下田駅からバス5分+徒歩9分、駐車場21台無料という条件は、定住・半定住の使い方に向いた材料です。
