400万円台と1,250万円が同居する棟——「平均坪単価」が意味を持たない
ダイアパレス山中湖の売出5件は400万円台から1,250万円まで3倍の開きがあります。面積が確認できた1,250万円の住戸(2LDK・74.37㎡・西向き・約55.6万円/坪)は、参考相場(390万〜410万円/約66㎡=坪約20万円)の2.8倍の言い値です。山中湖平野エリアはリノベーション済み・富士山ビューの住戸に強気の値付けが付く一方、未改装住戸は指数近辺にとどまるため、この棟では「どの住戸を見ているか」で価格観が全く変わります。検討時は指数ではなく、同じ階・同じ向き・同じ改装状態の履歴と比べてください。
プール・大浴場・テニス——設備重量級だが2023年に大規模修繕済み
共用施設はサウナ付大浴場・屋内温水プール(季節営業)・テニスコート・カラオケルーム・卓球室と、リゾートマンションの中でも維持負担の重い構成です。築36年・104戸でこの設備群は本来警戒材料ですが、2023年8月に外壁塗装・シーリング・鉄部塗装・防水を含む大規模修繕を実施済みであることが確認できます。直近で大きな工事を終えている点は、同価格帯の他のバブル期リゾートマンションに対する明確なプラス材料です。管理はエンゼルコミュニティによる全部委託・日勤(繁忙期は延長)です。
管理費の実額が売出情報から確認できない
今回確認できた売出情報(SUUMO・アットホーム・LIFULL HOME’S)には管理費・修繕積立金の実額掲載がなく、マンションレビューの70㎡換算目安(月約30,660円)しか手掛かりがありません。プール・大浴場を抱える棟の管理費としては標準的な水準ですが、修繕積立金の内訳と値上げ履歴が読めないため、購入検討時は販売図面と重要事項調査報告書で月額の内訳・積立残高・2023年工事の資金手当て(積立で賄ったか一時金や借入か)を必ず確認してください。
編集部の診断
判定は「要観察」です。理由は物件の質ではなく価格の分散と費用情報の不足で、(1)検討住戸の価格を改装状態込みで相場と照合すること、(2)管理費・積立金の実額と2023年大規模修繕の資金源を確認すること、の2点が判断の中心です。山中湖ICから車6分・通年利用できる屋内プールと大浴場という利用価値は高く、修繕を終えたばかりの築36年としては条件の揃った棟です。
